ヴィーガン料理は、肉や魚、卵だけでなく、乳製品、ブイヨンなどにいたるまで動物性のものは一切使用しません。
植物性の素材のみで作られるヴィーガン料理は、身体によくても美味しく食べられるイメージがない、という方もおられるのではないでしょうか?
実は、野菜のうまみを最大限に引き出したり、オイルを使うことで、ボリュームのあるとっても美味しいヴィーガン料理を作ることができます。
コチラでは、ヴィーガン料理を家庭で美味しく作る7つのコツをご紹介します。
1.ヴィーガンだしで料理にうま味とコクをプラス
野菜のうまみを引き出し、凝縮したヴィーガンだしを使えば、お料理にうま味やコクが加わり、味に奥行きがでます。
乾物を使っただし
昆布だし・椎茸だし・切り干し大根のだし・とろろ昆布のだし・梅干しのだし
野菜を煮だしてとるだし
大根・キャベツ・セロリ・にんじん・玉ねぎなどありあわせの野菜をじっくり煮る
ソフリット
イタリア料理に用いられる香味ベースで、玉ねぎ、セロリ、にんじんなどの香味野菜をみじん切りにし、オリーブオイルでじっくり炒めたもの。
うま味やコクがプラスされます。
2.野菜の下ごしらえで美味しさをひきだす
切り方を工夫
野菜の切り方や干したり、凍らせたりする下ごしらえで、お料理の味が違ってきます。
みじん切りにしたり、すり下ろしたりすることでボリュームをだしたり、食感をかえて楽しんだりしましょう。
干す
半日~4日間くらい天日で干すことで、水分がとんで野菜の味わいが深まります。
しっかり干せば、ジップロックなどにいれて冷蔵庫で長期保存も可能に。
干した野菜はそのままスープや煮物に使います。
凍らせる
野菜や果物は凍らせることで、時短調理がかなったり、甘みがUPしたりするものがあります。
ジャムやスムージーを作るときには、いちごやブルーベリーなどいったん凍らせてから作ると生のまま作るより甘味が増します。
野菜はカットした状態で空気を抜いて冷凍、凍ったまま調理しましょう。
発酵させる
ぬか漬け・ピクルス・甘酒など野菜の美味しさを引き出し、長期保存も可能に。
発酵野菜を料理に使えば、味に深みがでます。
3.オイルでコク・ボリュームをたす
野菜料理は、どうしてもボリュームが出ずに物足らなく感じてしまいます。
油を上手につかうことで、コクを足し、ボリュームがでます。
揚げる
サラダのドレッシングに
煮物に
油脂分の多いナッツを砕いてトッピングすると、ボリューム、食感、コクがでて、満足感が違ってきます。
4,お肉の代わりに大豆ミート
最近では、スーパーでも大豆ミートが手に入るようになってきました。
大豆ミートは油分が少ないので、揚げたりしっかり下味をつけると美味しく食べることができます。
5.スパイスやハーブ、柑橘類で味にアクセントをつける
ハーブやスパイスなどを使うことで、味にインパクトをつけると、野菜のぼんやりした味が引き締まって美味しさがUPします。
また、レモンやライム、オレンジ、すだち、ゆずなど柑橘系の搾り汁を仕上げに使うことで、風味がUPし、味に変化が生まれます。
6.乾物を上手につかう
干しシイタケや麩、高野豆腐、ひじき、かんぴょうなど日本料理にはヴィーガン料理にぴったりの食材が揃っています。
煮物や炒め物にプラスすると、ボリューム、旨味がUPします。
7.調味料を工夫する
マヨネーズのかわりにソイマヨネーズを使ったり、トマトペースト、バルサミコ酢、マスタードなどをプラスすることで、優しい味のヴィーガン料理が引き立ちます。
例
・醤油にニンニクを漬け込んだ「ニンニク醤油」
・オリーブオイルににニンニクをつけこんだ「ガーリックオイル」
・醤油に昆布を漬け込んだ「昆布醤油」
など、調味料に一工夫するだけで、味に奥行きが生まれます。
おうちヴィーガンに活用したいヴィーガン素材一覧
豆類
肉類や魚のかわりにたんぱく源となる豆類。
うま味成分(グルタミン酸)も豊富で、ボリュームUPにも。
乾燥豆で出汁をとったり、つぶしてペースト状にしたりと幅広く使える素材です。
大豆、ひよこ豆、レンズ豆、小豆、そら豆など
豆乳
乳製品の代わりに使えます。
豆乳は大豆イソフラボンが含まれ、ポリフェノール化合物の一種で、「植物由来エストロゲン」と呼ばれることもあり、体内で女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをし、これが骨粗鬆症予防効果、抗動脈硬化作用、更年期障害の緩和など健康にいいとされている*ウィキペディアより
アーモンドミルク
アーモンドミルクも乳製品の代わりに使うことができる、アーモンドと水からなる植物性飲料。
低カロリー、低糖質、コレステロールゼロで、乳糖やグルテンを含まないので、これらの物質に過敏な人や不耐症の人も安心して飲むことができます。
強力な抗酸化力のあるビタミンEや、便秘の解消や、生活習慣病の予防効果も期待されているオレイン酸も豊富に含まれているパワーフードです。
テンペ
テンペは大豆などをテンペ菌で発酵させた発酵食品。
ブロック状になっているので、食べやすい大きさに切って、油であげたり、炒めたり煮込み料理につかえます。
消化がよく、食物繊維も多く含まれています。
大豆ミート
お肉の代わりに使われる大豆ミート。
大豆ミートとは、大豆からたんぱく質を摂りだし、繊維状にして肉に近い食感に仕上げた食品素材です。
見た目はお肉そのまま。食感もお肉に近く、食べ応えもあります。
栄養価が高く、低カロリー。
ソイマヨネーズ
卵を使わずに豆乳や豆腐で作られるマヨネーズです。
市販でも購入できますが、簡単に手作りできる調味料です。
作り方
豆乳 50ml
こめ油 大さじ3
酢 大さじ1
塩 小さじ1/2
マスタード 小さじ1
*材料をミキサー又はフードプロセッサーで攪拌します。
ナチュラル
ココナッツオイル
ココヤシの実の胚乳から抽出されるココナッツオイルには、飽和脂肪酸の中でも中鎖脂肪酸が豊富に含まれ、消化吸収能力に優れ、ダイエットやコレステロール値改善などの効果が期待できます。
また、ビタミンEが豊富なので、抗酸化作用で老化防止効果も。
市販のココナッツオイルの中には、ココナッツの香りをつけただけのものも出回っているので、「無精製」「無添加」「非加熱抽出」のヴァージンココナッツオイルを選ぶのがポイントです。
まとめ
いかがでしたか?
家庭でヴィーガン料理というと、なんだかハードルが高いような気もしますが、もともと日本の精進料理は殺生をしない「ヴィーガン料理」そのものなんですよね。
ヴィーガン料理は、家畜が発生させるメタンガス、家畜を育てるためのエネルギー資源を軽減できるため、地球環境に優しい持続可能なライフスタイルの観点からも高い評価を受けています。
また、菜食は成人病のリスクを低下させるなど、健康面でのメリットも大です。
ぜひ、おうちで時々ヴィーガンな食生活を楽しんでください。
参考:ヴィーガン料理が手軽に作れるヴィーガンミールキット
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